「次工程はお客様の認識を高め、品質は工程で造り込むもの、と自信をもてる品物を次工程へ渡すよう義務づけ」た。
第4は、監督者としても心すべきことであるが、伝票、現品票の間違い、員数過不足、現品相違など「管理不良もリッパな(恥ずかしい)不良である」ことの認識を浸透させること。
第5が、「甚だしい不良を造った場合、後日のいましめのため公開陳列」する。
第6として「品質向上大会の開催」を呼びかけ「大げさの感はあるが、定期または随時に開催し、目標の説明、途中経過の報告、進歩の足跡などをわかりやすく知らせ、全員参加の意識を高揚させる」ことを応急策として狙う。
「どのような組織の改編がよいかは即断できない」が「さしあたり、職場に、職制とは別の品質責任を置く」こととし、その望まれる資質は、「製品の良否の判断ができる知識経験を有すること」「改善対策が立てられること」「積極性と指導性があること」「他工程の概略がわかっていること」であり、そのうちいくつかを備えていればよい。
この品質責任者による社内連絡会議を随時開催し、工程間の認識のギャップを埋めたり、協同して対策に当たる態勢をつくる。
また「品質責任者はすべて他に優先して事に当たらなければならなどとした。
一部署の職制または品質責任者の力に余る場合は「プロジェクトチームを臨時に編成し、改善できるまで担当させる」「このチームには改善について広範囲な権限を与えなければならない。
(職制の横断があり得るので)指揮は専務取締役がとる」(以下、各職制の日常活動こそ肝腎として、職制別に具体的な問題提起がなされているが、ここでは省略)U専務の私案をタタキ台に度重なる検討、打合わせが1か月半にわたって集中的に行われ、翌60年1月19日に「品質向上運動第1期」がスタートしています。
スタートに当たっての取組み内容は、ほぼU専務の私案に沿った路線のものでした。
そして同日、社長名で出されている通達には、次のようなポイントが示されていました。
この運動の主旨をよく理解し、全社挙げて取り組み、当社の体質を抜本的に改善する平行して、いわゆる品質管理担当者が設置されています。
もちろんU専務が指導性を発揮せざるを得ないわけですが、わたしのいう”実務課長”的な中間管理職として位置づけられ、社長の息子がその任に就くことになりました。
まあまあ妥当な線でしょうか。
以降、その品質管理担当者名で次々と通達が出、また施策が講じられていきます。
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